オモシロス!ヤバス!キタコレ! いや、あのね、すごい!えーと、何から書こうか、何から書けば良いのか。。。
えーじゃあ、まずはビジュアルから。画面全体の色合いがとっても良かった。とても自然な感じ。いや、他の映画でも自然な感じの"日本的な色合い"ってのはいくらでもあるんだけど(例えば「梟の城」とか)、そのなんて言うか、話の空気や背景の空気とピッタリと言うかとてもシックリ来てた。
衣装は水戸○門
(←ちょっと卑猥な書き方) のようにケバケバな色ではなくて、「ホコリにまみれて、冷たい水で洗濯して、またホコリにまみれて」を繰り返したような、まさに「着古す」という形容詞がピッタリな、とっても自然な色合い。
山本寛斎の有名な服 みたいな感じというか。
ちょっとちがうか。 で、その衣装の感じが、そろそろ晩秋というような風景の、乾燥していてホコリっぽくて少し寒くて、夜は暖かさが空へ抜けて行くような、そんな風景ととってもあっている気がしたのです。
で、建物の感じがまた良くて、水戸○門
(←再度、ちょっと卑猥な書き方) のように妙にテカテカした板敷きとかではなく、何年も何年も風雨に曝され陽の光に曝され、水分が抜けて脂も抜けきって、カラカラになった木材が、まさに「日本の田舎」な感じのノスタルジアを感じさせるような感じ。
ボクが生まれ育った地の神社 ーさして大きくない村の鎮守様と言った趣の小さなお社の神社ー がこんな質感の建物で、そこで遊んだ記憶と言うか、具体的ではない朧げな”懐かしさ”がフッと脳裏を裏切ったような香りがした。
11月の初め頃、学校が終わる3時過ぎにはもうだいぶ傾いた陽の光が鎮守の森の木々の間から木漏れ日となって、そんなカラカラになったお社の廊下?(なんか、周りにグルッと座れるところあるでしょ?下に隠れたりできる)に射し込んできて、遊び疲れて座っているととっても温かくて、お尻の下にはその廊下?のカラカラになった木の感触が伝わってきて、目線の先には陽の光を反射してキラキラと輝く関東平野がはるかに広がっていて、という、そんなマイ原風景のようなものが一瞬脳裏を過った。
芸者姉弟の回想シーンの中で古寺に佇む風景が出てくるのだけれども、なんというか、チョットだけ実家に帰りたくなった。いや、この年末は面倒だから帰らないけど。
で、座頭市たちが、泊まっている古民家で雨の日に各人が想いを巡らせるシーンがあるんだけど、その時の空気の湿っぽさとか、庭先の土が水を含んで泥となったあの独特の”臭い”というか雰囲気というかが、雨の日に神社でちょっとだけ遊んで帰った時のあのジメジメとして寒々しい感じを思い出せた。
あの神社、今でもあのままかな。。。
いや、この年末年始は面倒だから帰らないけどサ。
で、風景。あのカラカラに乾いた山の木々、稲刈りが終わってカラカラになった稲の切り株、叩くと良い音がしそうな乾ききった竹、、、
嗚呼、マイ原風景がフラッシュバックしてくる。11月の曇天の空の下、鳩鳴く声が遠くからわずかに聞こえ、時折カラスの鳴き声がそれに混じって乾いた田畑に響き渡り、遠くの山は既に冬支度に入り、農家の人が稲わらを燃やす野火が立ち上り、、、
あの鳥達はいまもいるのだろうか、あの農家の人はいまも元気だろうか、あの田畑はいまもあるのだろうか、あの山々は、、、
いや、この年末年始は郵便局でバイト(深夜の内勤)です。課題も若干あります。実家には帰りません。
故郷は遠きにありて思うもの。そして悲しくうたうもの。 と、室生犀星もおっしゃっておられる。
えーと、なんだっけ。
座頭市か! (オイ
えーと、あと画面の切り替え方がやはり北野武流というか、硬軟をうまい具合に切り替えてグイグイ引き込まれる感じ。
それと、静と動の対比も良かった。どう言うことかと言うと、ほのぼのとした音楽の中で座頭市がほのぼのと薪を割っている画面に、村の変わり者が面白い格好でオーーーー!って入ってくる場面があるんだけど、その感じがまさにたけし軍団のコントの感じで、とってもステキだった。ていうか、オモシロス!やっぱりコミカルさ加減が絶妙。これは実際に見ていない人には伝わらないと思うけど、ツボを衝いたムダの無い笑い。やっぱ、たけしイイ!
あとは、リズミカルな感じがステキ。家を建てているシーン、タップシーン。単にリズミカルっていうのではなくて、画面と音楽が気づいたらシンクロしていて、同時に自分のココロもシンクロしているのに気づくというか。そんな感じ。
なんだか、
たけしの誰でもピカソ の雰囲気。好き!好き!好きです!(インスパイヤed by
伊東美咲 )
でね、結局ボクが何を言いたいかというとね、
とにかく、おまいら観るべきです! 勝新の座頭市も、機会があったら観てみたいな。
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